mottanse1203のブログ

考古学を中心に、哲学、思想、文学等に興味を広げていければと思います。読んだ本の要約や解釈、紹介など、アウトプット用に開設しました。学術的に至らない点、多々あるかと思いますので、ご教授いただけたら幸いです。

執筆意図

昨年の夏季休暇、大学にアカデミックコンテストというものがあることを知った私は、休みの1週間を使い、ここ数年の間、どこかで構想していた訴えを半ばぶつけたかたちで書き上げて提出した。そうしたところ、この度ありがたいことに純文学部門において優秀賞…

浦戸諸島 桂島 活動記録

〈これまでの概要〉 本学の地域創生学部のH先生とD先生の両氏は、3.11の震災以降、復興支援活動として塩釜市桂島へ月に2回、学生を連れて島へフィールドワークに訪れてきた。島民のヒアリング調査でのニーズの把握からはじまり、地域学習の要素と絡めながら…

チャート探しPart① 〜王滝村〜

取り組みの背景 はじめに結論を言ってしまうと、私は先史時代人の石器製作段階での加熱処理技術がチャート製の石材においても行われていたのではないかと考えている。 チャートとは、化学的にはほとんどシリカ(SiO2)からなり、鉱物学的には微細な石英の…

八ヶ岳美術館 連続講座第二回 鈴木希帆「縄文土器への美のまなざし」

講師:鈴木希帆さん 新宿区立漱石山房記念館(学芸員) 専門:日本美術史。主に、考古遺物が日本美術通史の中でどのような経緯で語られるようになったのか。 江戸時代後期滝沢馬琴などの好事家たちの間で、文政7年(1824)5月から翌年11月まで、毎月開催されてい…

『理論考古学入門』安斎正人著

著者安斎は「理論考古学とは、これまでの思考の枠組みに縛られない、まったく"新しい考古学"創造の可能性を探るための、考古学における〈理論と実践の関係〉についての理論的考察である"。」という。 理論考古学の画期となったのは、1960〜70年代のアメリカ…

〈日本旧石器学会第17回研究発表 〉2日目パネルディスカッション

本会のテーマである「理論と実践」、主に旧石器研究に対する理論の不在を主張するものであったが、土やモノを見るセンス、個別的な遺跡研究こそが重要であると指摘する阿子島氏の言葉には、遺物から離れて思想や哲学へ浮遊し始めた最近の私の姿勢には重く受…