浦戸諸島 桂島 活動記録
〈これまでの概要〉
本学の地域創生学部のH先生とD先生の両氏は、3.11の震災以降、復興支援活動として塩釜市桂島へ月に2回、学生を連れて島へフィールドワークに訪れてきた。島民のヒアリング調査でのニーズの把握からはじまり、地域学習の要素と絡めながら、地元の小中学生向けの地域教育プログラムを作成し、イベント事業なども行なってきている。
私は、歴史学科でありながら、昨年より社会教育主事関連の科目履修をきっかけに両先生方と運良くつながりをもたせていただき、月に一度は島に来て活動を行なっている。
桂島での震災復興として、ハード面は一通り完了したと言って良いが、島民の心の負担は未だに癒えていないように思う。
現状の課題
・白石廣造邸跡周辺の竹林の増加による遺跡の浸食。
・地元漁師(特に牡蠣漁師)の減少。(背景:高齢化と後継者不足)
・島民及び移住者の減少。(背景、松島は日本三景の一つとして自然環境保護の観点から新たに建物が建てられないことなどが挙げられる)
活動計画
・地域教育モデルの拡大
・文化財等の案内板設置
・自然、歴史、文化、震災から現在などの要素を取り入れたパンフレットの作成
・桂島産牡蠣の周知など
展開
・地域教育と復興を織り交ぜた学生の教育活動や一般向けの観光事業を提供するNPOの立ち上げ。
今回の予定
20/03/02〜05 竹ボイラーの稼働、竹炭の製作実験、案内板設置、ヒアリング調査等。
03/02 東京から4時間 桂島本土到着。
民宿スターボードに宿泊。
夕食は、刺身の盛り合わせと牡蠣の天ぷらなどをいただきながら一杯。
03/03
6時に起床、釣り。
午前中 竹ボイラーと竹炭作成
竹ボイラーは、約30分の加熱で最高50度近くのお湯を流すことができ、十分に足湯を行えることが確認できた。
↑白石鑛造邸跡
解説
明治期のラッコ漁を中心行い、貿易の拠点となる。島内には「ボラ」と呼ばれる岩壁を四角に掘り込んだ貯蔵庫があり、当時は舐めしたラッコの皮を保管していたという。
浸食の進む竹藪から適度な長さで竹を切り出します。
ある程度燃やしたら水をかけて蓋をする。完成
竹炭は、畑の土壌改良に効果があるため、島の農家さんと共同で、提供していく方針。
竹の切り出しから、炭の作成まで1時間程で完了。作業工程と学習プログラムに組み込めることを確認した。
昼食 スターボードに戻り、カレー食べる。
午後は、足湯再開&牡蠣の実食
本番さながらに一汗流し、足湯しながら焼き牡蠣とアルコールを手に海を眺めながらいただくことが出来ました笑
今後の予定としては、案内板を島内に18ヶ所設置して行く予定です。
最後に鬼ケ浜の写真を。
20/03/04
本日も竹炭と竹ボイラーによる足湯を行い、午後からは雨が降ってきたため、看板立ては中止し、プレハブでBBQと焼酎しながら区長さんとお話をさせてもらった。
来年、東日本大震災から10年の節目を迎えることもあり、それに向けた取り組みを話し合うことができた。また、さりげない地元の方々のお話でも伝承による歴史文化などのコアなお話をお聞きすることができ、通時的な歴史ガイドパンフレットの構想が膨らむ。